速水日銀総裁は、金融・資本市場が不安定化したり行き過ぎた動きを示した場合、実体経済や物価をさらに下押しする恐れがある、としたうえで、当面、金融面の動きには細心の注意を払う必要がある、と述べた。
衆議院財務金融委員会における日銀半期報告で述べたもの。
速水日銀総裁は、「日本の金融機関に対する内外の見方は厳しい」としたうえで、金融・資本市場が不安定化したり行き過ぎた動きを示した場合、実体経済や物価をさらに下押しする恐れがある、と述べた。そのうえで、「当面、金融面の動きには、細心の注意を払う必要がある」と語った。
また、速水日銀総裁は、2001年3月以降の金融緩和策を説明したうえで、「日銀の金融緩和政策は金融市場に強力な効果を発揮している」と語った。
また、4月に入ってからの市場の動きについて、「全般的に落ち着いている」と評価した。
速水日銀総裁は、「金融緩和が効果を十分に発揮し、景気の本格的な回復を実現するためには、税制改革や規制の緩和・撤廃などにより、経済産業面での構造改革を進め、民間需要を引き出すことが重要だ。不良債権処理を通じ、金融システムの安定・強化を図ることが重要だ」としたうえで、「デフレ脱却に向けて潤沢な資金供給を通じて、市場の安定と緩和効果の浸透に全力を尽くす。また、最後の貸し手として、システミック・リスク顕現化の回避に最大限の努力する」と述べた。