各国の造幣技術や貨幣の偽造防止策などについて意見交換する「世界造幣局長会議」(MDC)が15日から3日間の日程で、36カ国の造幣局関係者計約300人を集めて大阪市内で開かれた。アジアでは初の開催。
MDCは、1962年に欧州各国の造幣局長が開いた会合が発展、現在は隔年で開催されており、今回が22回目。日本は90年から参加している。
今回の会議で注目されるのは、欧州で1月から導入されたユーロ貨幣。ベルギー造幣局担当者が、自動販売機などでの偽造新ユーロ硬貨の識別技術を報告する。
日本からは、5月に始まるワールドカップ(W杯)記念の金銀銅硬貨の製造技術などが報告される。
会議の冒頭であいさつした塩川正十郎財務相は「貨幣に対する信頼の大切さをあらためて認識したうえで議論を深めたい」と話した。〔共同〕