【ニューヨーク=倉沢美左】
1月末にヒューストン郊外の自家用車内で自殺した元エンロン副会長のクリフォード・バクスター氏(当時43歳)が妻のキャロルさんにあてた遺書が公開された。この中でバクスター氏は「本当にすまない。これ以上耐えられないんだ」と説明。「これまで常に正しいことをするよう心がけてきた。だが、かつてあった気高い誇りもいまはない」と告白。妻や子供を愛しているが、「苦痛に押しつぶされそうだ」と心情を吐露した。
同氏は2000年10月にエンロンの副会長に就任、翌年5月に辞任した。簿外取引を批判していた幹部の1人だったため、遺書には経営破たんの原因究明につながることが書かれているとの見方もあったが、会社への直接的な言及はなかった。