太平洋セメント(5233)は11日、今期から3年間の中期経営計画を発表した。グループ2万人の従業員のうち1500人を減らすほか、有利子負債を1000億円圧縮する。国内セメント需要の縮小に併せて生産体制の見直すなど全事業で効率化を進めて財務基盤を強化し、ROA(総資産経常利益率)を2005年3月期に3.6%(前期見込みは0.1%)に引き上げる。
人員削減により単独ベース固定費を約190億円減らす。主力のセメント事業は需要低迷に対応、生産設備の稼働を半分にするなど段階的に縮小する。建材・建築土木や生コンクリート、不動産など各事業でも不採算分野の合理化を進める。
収益力の強化とともに不動産や有価証券の売却で、2002年3月期に9001億円を見込む連結有利子負債残高を3年後までに1000億円程度減らす。2005年3月期の連結最終損益は216億円の黒字(2002年3月期見込みは250億円の赤字)をめざす。
(4/11 10:53)