信用調査機関、帝国データバンク大阪支社が11日に発表した近畿地区の倒産概況によると、3月の倒産負債額は前年同月比60.7%減の2627億1600万円だった。倒産件数は391件で同6.5%増。件数は過去2番目の高水準となる。
負債総額が大幅に減ったのは、前年3月はフェニックスリゾート「シーガイア」の設立母体だった旭洋や旭洋勧業など大型倒産があって負債が大きく膨れ上がったのに対し、今年3月は1000億円を超える倒産が発生しなかったことが影響している。
同時に発表した2001年度(2001年4月−2002年3月)倒産負債額は前年度比17.9%増の4兆6490億4400万円、件数は同10.1%増の4504件といずれも過去最悪となった。負債額のこれまでの過去最高は95年度の4兆1607億円。昨年9月に流通大手のマイカルが倒産、グループ9社を含め負債総額が2兆円を超えたことや、スポーツ振興などゴルフ場経営業者などの大型倒産が頻発したことが負債増加につながった。
また、経済の地盤沈下が激しい大阪では件数、負債ともに過去最悪を記録した。
東京商工リサーチ関西支社が同日発表した01年度近畿地区企業倒産でも、負債総額、件数ともに過去最悪だった。