大手銀行と生命保険会社が互いに資本を出し合う動きが加速している。2001年度に大手生命保険会社は3000億―4000億円の資本を銀行から、大手銀行は2300億円程度の資本を生保から、それぞれ引き受けた。自己資本比率など健全性を示す比率の引き上げが狙い。グループ内で資本をかさ上げし合う面もあるため、海外からは批判も出ている。
みずほフィナンシャルグループ、UFJグループ、あさひ銀行などは2001年度に合計で6000億円弱の資本を増やした。不良債権処理の増加に伴う、自己資本の減少を防ぐのが狙いで、その5-6割を大手生保が引き受けたとみられる。
大手生保では三井生命、住友生命が株式会社の自己資本に相当する基金や劣後ローンを2600億円程度調達した。その9割以上を銀行が引き受けたもようだ。2001年3月末時点で大手銀行と保険会社は約2兆2000億円の資本を持ち合っているが、この1年で資本持ち合いが1割程度増えた格好だ。