オニール米財務長官は、原油価格が一段と上昇する兆しは見られない、と述べた。ただ、どちらかと言えば価格が石油輸出国機構(OPEC)の目標価格帯であるバレル当たり22~28ドルの下限水準になることが望ましい、との見解を示した。
ドイツのアイヒェル財務相および財界関係者との会談後、記者団に語ったもの。
オニール長官は、「今のところ、(原油価格が)上昇に向かうことを示唆するものは何も知らない」と述べた後、現在の価格はOPECの目標価格帯の上限水準にある、と付け加えた。
同長官は、「わたしは、価格レンジ内で上昇することよりもむしろ低下することを望んでいる」と述べた。ただその一方で、価格は生産国の増産努力に十分に見合う水準であることが必要、との見解も併せて示した。
ドイツの労働市場に関しては、市場の硬直性が同国の成長の足かせとなっている、と指摘。「需要が低下した場合に従業員を解雇することは容易ではなく、明らかに市場の硬直性が雇用を鈍らせている。こうした硬直性は本当に困難で、経済の潜在成長力を減じている」と語った。