竹中平蔵経済財政担当相は9日の閣議後会見で、金融庁が12日に発表する予定の大手行に対する特別検査について、「結果に基づいて不良債権問題についての議論をさらに深めていきたい」と述べ、16日の経済財政諮問会議に柳沢伯夫金融担当相を招き、特別検査結果を主要議題とする考えを表明した。竹中氏は、「(追加策を検討している)デフレ対応策は金融仲介機能を高めるために不良債権をどうするかが焦点だ」と述べ、一段の対応が必要との認識を示唆した。
銀行への公的資金投入については、「監督行政の一部に過ぎず、今は特定のテーマを議論する必要はない。重要なのは不良債権問題終息のために何をするのかだ」と金融システム強化に向けた幅広い議論が前提との見方を示した。 【白戸秀和】