大和銀行、あさひ銀行グループの金融持ち株会社、大和銀ホールディングス(HD)が、あさひの埼玉の拠点を分離して新銀行を設立、あさひの残りの拠点と大和を広域銀行として再編する方向で最終調整に入ったことが9日、分かった。来年のできるだけ早い時期に実施する意向だ。再編を機にグループ名を「理想的な」を意味する造語の「りそな」に変更することで検討している。
大和銀HDは現在、大和、あさひ、近畿大阪、奈良、大和銀信託の各行を傘下にもつ。再編は店舗の重複解消と組織の効率化が狙い。地域銀行は主に大阪、埼玉、奈良各府県内の小口取引を担い、広域銀行は東京、大阪を中心に全国に店舗を構える。
旧埼玉銀行と旧協和銀行が合併したあさひ銀行は、埼玉県内の預金・貸出金シェアで4割を占めており、強固な基盤を生かすために分離する。大阪地区は、大和銀が持つ個人・中小企業取引の店舗網などの資産を、大阪の地域銀行に数年かけて移していく。
ただ、みずほグループのシステム障害問題を踏まえ、システム統合を円滑に実施するのに慎重を期しており、再編時期については流動的だ。