日銀が8日発表した2001年度平均の国内卸売物価指数(1995年平均=100)は94.9で前年度に比べ1.1%のマイナスとなり、4年連続で下落した。国内需要の低迷に加え、情報技術(IT)バブル崩壊による関連品の価格低下などが響きデフレが進行したことを映し出した。
国内卸売物価指数は、消費税の税率引き上げという特殊要因で上昇した97年度(1.6%上昇)を除くと、92年度以降は一貫して下落傾向が続いている。
01年度の卸売物価を製品別にみると、パソコンや集積回路などの電気機器が5.0%下落し、2000年度よりも値下がり幅がさらに広がった。乗用車の価格低下を反映して輸送用機器も2.2%低下。需要不振で鉄鋼は2.9%低下、精密機器も1.5%低下した。
一方、円安を背景に石油・石炭製品は2.6%上昇し、非鉄金属も0.3%上昇。食料用の農畜産物は1.3%上昇した。
同時に発表された3月の国内卸売物価指数は、94.4と前月比横ばい。しかし前年同月に比べると1.3%下落した。前年同月比のマイナスは18カ月連続となった。