日銀は、「本邦金融機関による経営課題への対応状況」を公表した。ここでは、本邦金融機関にとって喫緊の経営課題は、引き続き、不良債権問題への積極的対応とその克服を通じた収益性の向上だと指摘。ただ、貸出資産の劣化になお歯止めがかかっておらず、資産内容の改善にははかばかしい進展がみられていない、とした。
「本邦金融機関による経営課題への対応状況」は、考査やオフサイト・モニタリングを通じて把握した取引先金融機関の経営実態を踏まえて、経営の現状と経営課題への取組み状況を概観したもの。
このなかでは、本邦金融機関にとって喫緊の経営課題は、引き続き、不良債権問題への積極的対応とその克服を通じた収益性の向上だと指摘。また、都長信銀を中心に、株式保有リスクの対応も優先的な経営課題としている。
金融機関の損益状況は、「損失吸収余力としての経営体力は、最終利益の赤字のほか、有価証券含み損益の悪化から、全体として低下している」という。