【ロンドン8日共同】
ダイムラークライスラーのシュレンプ社長は、8日発売のドイツ週刊誌シュピーゲルとのインタビューで、資本参加している三菱自動車工業の子会社化を検討していることを表明した。ダイムラーグループは三菱自工に37・3%を出資しており、同社長は過半数への出資比率引き上げについて「長期的な目標だが、早ければ2003年に可能だ」と述べた。
その条件として社長は「三菱が利益率を上げて(高水準な有利子)負債を削減しなければならない」と強調した。ダイムラーは、2000年に乗用車部門での提携を軸に三菱自工に資本参加。01年には提携範囲をトラック部門に拡大し全面提携に踏み切った。6月にはダイムラー出身のエクロート副社長が三菱自工の社長に昇格することが内定している。
シュレンプ社長は三菱自工について、アジアで堅固な基盤があり、米国でも市場地位を向上させていると高く評価。その上で「三菱に資本参加したことで比較的リスクが少なくアジア市場に参入できた」と説明した。