三菱東京フィナンシャル・グループは週明け8日にも2002年3月期連結決算の業績予想を下方修正する方針を固めた。昨年11月時点の予想で200億円の黒字としていた税引き後利益が1500億円近い赤字に転落する見通しだ。
金融庁特別検査の影響や海外融資先の倒産などで、傘下の東京三菱銀行と三菱信託銀行の不良債権処理損が昨秋予想の4800億円から6000億超に増加したのが主な原因だ。株価の低迷による株式評価損の拡大も影響した。
同グループ傘下の東京三菱銀は、子会社の日本信託銀行が三菱信託と合併したことに伴う特別利益などで連結黒字を確保できるが、三菱信託は連結赤字に転じる見込みだ。
不良債権処理の増加と株価の低迷は大手各行、グループの2002年3月期連結決算を軒並み悪化させており、これまで、UFJホールディングスと三井住友銀行が税引き後利益の赤字幅を下方修正した。この結果、3月期連結決算の税引き後利益は4大銀行グループがすべて赤字となる。
(4月7日07:31)