市町村合併に向けた法的手続きである関係自治体による「合併協議会(法定協)」が今月
に入って広島、熊本県など全国の29地域で新たに発足して計64協議会となり、昨年末か
ら約3カ月で倍増したことが総務省の集計で6日わかった。248の市町村が法定協に参加
しており、同省では任意の協議会や研究会も含めた形で合併を検討している自治体数は約
3200ある市町村全体の7割に間もなく達すると予想している。最近の合併の動きは特例
債発行などのメリットを受けられる市町村合併特例法の期限が05年3月であることを反映し
た「駆け込み」の側面があるとみられる。
法定協は昨年末時点では全国で28(今年合併が実現した協議会は除く)だった。しかし、
今年に入り3月までに7協議会が増え、年度当初にあたる4月1日には28の協議会が全国
125自治体が参加して発足。今月4日に創設された1協議会を加えて計64協議会となっ
た。1日発足した28の協議会の内訳をみると、23自治体が関係する広島県が4協議会と
最多で、熊本県が3協議会と続いた。
政府は、地方の財政難や行政の広域化に対応するため、全国の市町村を1000程度に
再編する「平成の大合併」の実現を目指している。総務省では「(特例法の期限である)05
年3月までの合併実現には来年春までに合併協を設置することが必要となり、今後1年の
自治体側の動向が、大勢を決する」(幹部)と分析している。 【人羅格】