ペイオフ(定期預金などの払戻保証額を元本1000万円とその利息までとする措置)が解禁されて1週間たった。預金者は預け先の金融機関を選別しようとしており、金融機関は「安全」のアピールに懸命。金融機関の間で、預金金利の格差も広がり始めた。金融庁や日本銀行は金融不安を防ぐため、預金者の動向を注意深く見守る方針だ。
1日以降、普通預金の金利を引き下げる動きが相次いでいる。大手銀行では、東京三菱銀行とUFJ銀行が1日付で0.001%の実質“ゼロ金利”に踏み切り、三井住友銀行も10日から追随する予定。
いずれも2003年3月末まで全額が保護される普通預金に預金が集中しすぎないようにするのが狙い。実際、四大銀行グループの普通預金は毎月2兆円近く増えており、2月末時点で43兆円にも達した。