【ニューヨーク=斉藤真紀子】
著名経済学者のジェフリー・サックス・ハーバード大教授がコロンビア大に移籍することが決まった。7月に同大学地球研究所の所長となり、経済学部のほか、国際関係学部、公衆衛生学部などで教べんをとる予定。同大が進める途上国の水質汚染問題やエイズ問題などの研究プロジェクトにも携わる。
サックス教授は旧ソ連を含む新興国で経済改革の顧問を歴任したことでも知られる。現在、アナン国連事務総長のアドバイザーでもある。
サマーズ前財務長官が学長を務めるハーバード大を巡っては看板教授の引き抜きが目立ち、最近はマイノリティー(少数民族)研究の教授陣が大学側と対立、まとまって他の大学に移籍する寸前まで事態がこじれたケースもある。
今回、コロンビア大のリー・ボリンジャー学長がサックス教授を直接、口説き落とした。地球研究所は比較的、新しい期間で同大としては強化を急いでいた。