経済協力開発機構(OECD)のドナルド・ジョンストン事務局長は、日本が政治的に困難な経済改革に耐えることができれば、新たな成長の時代が来る、との見通しを示した。
同事務局長は、小泉純一郎首相が構造改革を履行する決意であることに励まされた、と述べた。また、同首相に対して、日本が10年間にわたる景気低迷から脱却するための努力を倍増するよう求めた。
同事務局長は記者会見で、多くのセクターで見られる進展に勇気づけられ、政府や国民が、今後の困難な改革を加速させ、改革への取り組みを強化し、改革により精力的に立ち向かうことを希望している、と述べた。
この日、小泉首相と会談した同事務局長は、日本が短期的な痛みを避けるためだけに、改革を遅らせれば、日本は苦境に陥ることになる、との見方を示した。ただ、一部セクターでずれがみられるものの、このようなことは起きないだろう、としている。OECDの見方では、小泉首相の改革プログラムは、事実上スケジュール通りに実施されているという。
同事務局長は、われわれは、この種の改革が加速するのが見たいが、構造改革の政治的現実に留意している、と述べた。