「早急に復旧してほしい」――。みずほ銀行で発生した口座振替システム障害の影響は全国に広がった。利用者や企業、自治体では、入金遅れなどに、いら立ちや不満の声がうずまいた。
横浜市は5日、みずほ銀行で発生した口座振替の遅れで、入金が予定されていた260万2000円が未入金であると発表した。
市の調査では、未入金は、みずほ銀行で口座振替を行った勤労者福祉共済掛け金・償還金分の311件。本来は3日に、同市の指定金融機関である横浜銀行に送金されるはずだった。
高秀秀信市長は「二重に督促状が行かないようにするなど、緊急の対応を検討するよう指示した」と述べた。
長野県内では、長野と松本の計4支店に預金者から「予定されていた引き落としができていない」などの苦情や問い合わせが計十数件寄せられた。長野市内の支店には「システムトラブルのお詫び」の文書が午後から張り出された。
長野市内の支店に通帳の記帳に来ていた戸倉町羽尾の主婦、島谷恵子さん(60)は「銀行を信用していたので、トラブルは信頼を裏切る行為だ」と当惑した顔で話していた。
九州電力は1〜3日に引き落とされるはずだった電気料金約9000件、約2億4000万円が、実際に引き落とされたか確認が取れていない。「銀行からは、原因が分からず復旧を急いでいるとの説明があった。相当混乱している様子だった」と広報部は話している。