UFJ銀行傘下の岐阜銀行は5日、国が保有する優先株に対する2002年3月期の期末配当を見送る方針を固めた。株価低迷で同行が保有する銀行株などの評価損が膨らみ、優先株への配当原資がなくなった。横山昭雄頭取は無配の責任を取り、辞任する見通しだ。
ただ、同行の自己資本比率は8%近くを維持しており、当面の銀行経営には支障がないと見られる。
同行は2001年3月末に、旧東海銀行(現UFJ銀行)を中心に98億円の第三者割当増資を行い、同年4月に国から公的資金120億円の注入を受けている。
公的資金の注入を受けた銀行で、国が保有する優先株への配当を見送るのは足利銀行、北陸銀行に次いで3行目だ。
(4月5日10:36)