[ジャクソン(米テネシー州) 4日 ロイター] 米セントルイス地区連銀のプール総裁は、昨年の減税と政策金利の引き下げが、国内の景気回復に向け確固たる基盤を提供することになったとし、この回復の動きは今後「意外なほど加速」する可能性がある、との見解を示した。
プール総裁は講演草稿で、「財政政策は昨年、ますます拡大気味となり、金融政策も緩和した」と述べた。
さらに、「拡大気味の政策は多くの分野で少しずつ、効果がみられる。その結果、今後数四半期で予想外の景気拡大が実現する可能性がある」との見方を示した。
プール総裁は、米景気は昨年末から年初にかけて拡大地合いになったとの見方を示したうえで、景気拡大がどの程度の強さになり、どの程度の期間にわたるかは、究極的にはインフレを抑制できるかどうかにかかっていると指摘した。
そのうえで、政策金利引き上げに踏み切る時期は、今後の経済指標や物価安定に対する潜在的なリスクによって決まってくる、と述べた。
さらに、今回のリセッション(景気後退)からの景気回復は、過去のほとんどのリセッションからの回復と比べて「緩やかなもの」になる可能性がある、と述べた。