小泉純一郎首相は4日夜、東京都内のイタリア料理店で、自民党行革本部の太田誠一本部長、石原伸晃行革担当相らと会食し、政権運営に並々ならぬ自信を見せ、出席者を驚かせた。
首相は会食も半ばを過ぎると自ら「政局の話をしよう」と切り出し、武部勤農相の続投について「派閥力学的にはない話だし、公明党だって押し返した。おれは派閥の大小は関係ないし、数も頼りにしない」と「小泉流」の決断を強調。そして「寄ってたかってオレを引きずり降ろそうとしても総辞職はしない。必ず(衆院)解散を打ってやる」と言い放った。
また、由緒あるイタリアワインを楽しんだ首相は、「シーザーも飲んでいたかも」との出席者の一言に、「味方と思ったら敵。ブルータス、おまえもか」と漏らした。
「政権の求心力は今が一番強い」と豪語する首相だが、山崎派の武部氏をかばう山崎拓幹事長を守り、「橋本派・公明党」連合を押し切ったことで、「この政権は秋まで持たない」(公明党幹部)との反発の声も漏れるだけに、「抵抗勢力」へのけん制の意味合いもあったようだ。