大手銀行グループの2002年3月期決算は、そろって赤字になったことが3日、明らかになった。三菱東京フィナンシャル・グループの連結最終損益は従来予想の200億円の黒字から千数百億円の赤字に転落。住友信託銀行も220億円の連結最終黒字の予想が数百億円の赤字となり、普通配当を減配する公算が大きい。不良債権処理損失が膨らんだことが背景だ。
みずほフィナンシャルグループ、三井住友銀行、UFJグループ、大和・あさひ銀行グループ、中央三井信託銀行はすでに2002年3月期が赤字決算となることを明らかにしており、これにより七つの大手銀行・グループがすべて赤字になる。
三菱東京グループは、不良債権の処理損失が従来見込んだ4800億円から6000億円超に拡大したことが赤字となった主な理由。ただ傘下の東京三菱銀行と三菱信託銀行は、ともに連結最終損益で黒字を維持した模様。東京三菱銀は、同行の連結子会社で赤字が続いていた日本信託銀行が昨年10月に三菱信託と合併したのに伴う特殊要因もあって黒字となった。