4月からのペイオフ解禁を受け、朝日新聞社が1、2の両日実施した全国世論調査(電話)で、利用している金融機関が破綻(はたん)する不安を感じている人が6割にのぼった。解禁をきっかけに金融機関の選び方をじっくり考慮するようになった人も43%いた。
金融機関が破綻する不安は「大いに感じる」13%、「ある程度」45%。「大いに」は、東京では9%だったが、大阪では20%と違いが際立った。
ペイオフの解禁を「切実な問題」とする人は18%。高年齢層ほど増え、70歳以上で3割近い。男性の16%に比べ、女性は19%と切実感がやや強めだ。
ペイオフの解禁をきっかけに、金融機関選びで、経営状況やサービス内容などを「じっくり考慮するようになった」人は、男性(40%)より女性(45%)で多い。とくに主婦層は「考慮するようになった」が52%と高く、ペイオフ解禁で金融機関を慎重に選んでいる様子がうかがえる。
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(数字は%。小数点以下は四捨五入した。質問文は一部省略)
◆あなたが利用している金融機関が、破綻する不安をどの程度感じますか。(選択肢から一つ選ぶ)
大いに感じる 13
ある程度感じる 45
あまり感じない 34
まったく感じない 8
その他・答えない 0
◆4月1日にペイオフが解禁されました。これにより、金融機関が破綻したとき、定期預金などで、確実に保護されるのは1000万円とその利息までとなりました。あなたにとって、ペイオフの解禁は切実な問題ですか。それほどではありませんか。
切実な問題だ 18
それほどではない 79
その他・答えない 3
◆ペイオフの解禁をきっかけに、金融機関を選ぶとき、経営状況やサービス内容などをじっくり考慮するようになりましたか。
考慮するようになった 43
そんなことはない 52
その他・答えない 5
<調査方法> 1、2の両日、全国の有権者に対し「朝日RDD」による2000人目標の電話調査を実施した。回答率は57%。この調査は内閣・政党支持率調査と同時に実施した。