1日朝から一部でシステム障害が発生していたみずほ銀行のATM(現金自動預払機)は2日朝、全面復旧した。「今後、このようなことがないよう努めていきたい」と平身低頭の同行に対して、金融当局からは「ずうたいばかりでかくて」などとキツーイ批判が相次いだ。
システム障害は、2日午前6時までに旧富士銀行と旧第一勧業銀行間のコンピューターシステムが正常化し、他行間を結ぶBANCS(都銀キャッシュサービス)についても午前8時に復旧が確認された。ATMによるサービスはすべてトラブルなく稼働した。
障害の原因は「年度初めの日ということもあって、処理能力を上回る大量のデータが流れ、システムが機能しなくなったため」(同行広報室)としている。
開業初日から預金者に大迷惑をかけたことについて、“お目付け役”の金融当局からは批判が続出した。塩川正十郎財務相は2日の閣議後の記者会見で、「あんなあほなことがあるかいな。気分が緩んどる証拠ですよ」と一喝。
さらに、旧三和、旧東海銀行が合併したUFJ銀行も1月に二重引き落としのトラブルを起こしており、「ずうたいが大きくなっただけで、中が空っぽになっとるんと違うやろか」とメガバンクの相次ぐ不手際を痛烈に批判した。
一方、柳沢伯夫金融担当相も今回の事態について「大変、遺憾だ」と指摘。「出だしのイメージが大切なので、早く立ち直ってほしい」と、利用者の信頼回復に努力するよう求めた。