塩川財務相は、みずほ銀行のATM(現金自動預け払い機)が1日から故障していたことで、「金融機関は緊張感に欠けている」と苦言を呈した。
“3月危機”を無事に乗り切る見通しが付いた3月26日、「評論家やアナリストは危機だと言ってないと商売にならない。決して順調だと言っていないが、危機という言葉を簡単に使いすぎる」として、“危機”は実体のないものだったとした塩川財務相。
波乱なく期末を乗り切った後の不祥事だけに、「ATMの故障などというアホなことがあるか。この文明社会で。あれは気分が緩んでいる証拠だ。そんなことで、金融の正常化など、どう考えているのだろう」とし、「ずう体が大きくなっただけで、中身は空っぽになっているのではないか」と不満は続いた。
この後、不満の矛先は政府税調にも向き、「経済財政諮問会議では、着目すべき意見がどんどん出てくる。諮問会議も自民党税調も意見をもって、生き生きとしている。これに対して、政府税調は前向きな姿勢がない。政府税調や主税局は、税をどう考えるか、もっと積極的に、時代に応じた議論を考えるべきだ。政府税調はいろいろな意見を主税局に働きかけなくてはいけない」とした。