柳沢伯夫金融担当相は1日、破たん金融機関の預金払戻保証額に上限を設けるペイオフ制度が解禁されたのを受けて記者会見し、金融機関の経営者が預金者の信頼を得られるように一層奮起するよう求めた。銀行、信用金庫、信用組合の経営に関しては健全性を示す自己資本比率は国際業務を手掛ける銀行が8%、国内専業の金融機関は4%という基準を上回っていると指摘し、「いまは安全な状況だ」と述べた。金融相は、株価が低迷している大手企業などを対象に金融庁が実施中の特別検査がほぼ終了したことを明らかにし、2週間以内にその結果を公表する考えを表明。「(銀行が)2002年3月期決算で自己資本比率の基準を上回るならば、不良債権処理の負担はひと山越せたということになる」と述べた。