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危機は去ったのか:株安、デフレ、流動性リスク―1日にペイオフ解禁(東京 3月30日ブルームバーグ) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 3 月 30 日 16:07:53:

定期預金などの払い戻し保証額が元本 1000万円とその利息までとする「ペイオフ」が、いよいよ4月1日に凍結解除される。普通預金などの決済性預金は来年4月まで全額保護されるが、原則として、公的資金(税金)による預金全額保護という特例措置は打ち切られ、日本の金融は新しい時代に突入する。
1日の解禁日の朝、柳沢伯夫金融相は記者会見を開く。「節目の日に、国民の皆さんに対してアナウンスメントするのがいいのか。時代が流れて行くのをそっと見守るほうがいいのか」とぎりぎりまで迷っていた金融相だったが、結局、ペイオフ時代の金融機関経営の在り方や、金融行政の基本方針などについて見解を表明することにした。

「歴史的に見ても臨時異例の措置」

「歴史的に見ても臨時異例の措置」(森昭治長官)だった、ペイオフ凍結。これまでは、“預金者保護”という大義名分のもと、何兆円もの税金が金融機関の破たん処理に使われてきた。しかし、そうした異常な事態は終わる。これから、国民は自分の財産は自分で守るという、自己責任の能力が問われる。
昨年来の株安や銀行への公的資金再注入論の高まりを背景に、“2月・3月危機”が喧伝され、ペイオフ解禁は何度も危ぶまれる局面があった。それでも、柳沢金融相は一貫して「4月1日に窓口を開ける金融機関はすべて健全でなければならない」との大方針を譲らず、小泉純一郎首相も「解禁は予定どおり実行する」と繰り返し表明した。
解禁延期を求める声は、与党や経済界から繰り返し上がったが、金融庁は、経営に問題のある金融機関の整理・淘汰を強力に推進。昨年度だけでも約40の金融機関が破たんした。その一方で、多くの金融機関が資本増強などに努め、経営の健全化に必死で取り組む動きも加速していった。

「解禁後も再編の動きはある」

金融機関の経営環境は、ペイオフ解禁までの“淘汰の時代”を経て、解禁後は“再編・統合の第2幕”を迎える。柳沢金融相も「解禁後も再編する動きは当然、出てくると思う」と見ている。預金者の金融機関を見る目は厳しくなり、文字どおり「選択と集中」が進むからだ。
これからの金融機関は、みずからの健全性について積極的に説明し、預金者の信頼を獲得しなければ生き残れない。まさしく、銀行不倒神話は“過去の遺物”となり、ペイオフ時代の幕開けとともに、銀行経営には本格的な市場原理が働くようになる。

「信用経済」と流動性リスク

ただ、超低金利とデフレ経済下でのペイオフ解禁には、不安定要因がつきまとう。金融機関によって、当面の最大のリスクは流動性危機による破たんだ。それは、個別の金融機関に関する格付けの引き下げや株価急落、あるいは風評といった市場発の情報が急速な信用不安を生み、あっという間に預金が大量流出して破たんに追いこまれる、というリスクである。
ペイオフ解禁後も、システミックリスクが発生した場合は、金融危機対応勘定である15兆円の公的資金枠をセーフティーネットとして活用することは預金保険法第102条で担保されている。しかし、国民はペイオフという状態に慣れていないため、特定の金融機関の信用不安が広がれば、簡単に取り付け騒ぎに発展する恐れがある。
金融機関が流動性に弱い状況だからこそ、柳沢金融相も「信用経済は人々の“見方”によって動く。それが金融というものだ。どんなにわれわれが“客観的な事実はこうですよ”と説明しても、預金者の“見方”が現実になってしまうことはあり得る」と警戒を隠さない。

日銀特融

1つの流動性危機が次々に飛び火して、システミックに負の連鎖反応が起きる最悪の事態――それが、システミックリスクだ。そこで、金融システムを守るもう1つのセーフティーネットとして、金融庁などが大きな期待を寄せているのが、日本銀行の特別融資制度(日銀特融)である。
ただ、ペイオフ解禁後に流動性危機が発生した際の日銀特融の発動には、日銀が慎重姿勢を示しており、「伝家の宝刀」の域を出ない可能性もある。俗に言う“3月危機”を乗り切り、“4月・5月危機”がささやかれるいま、金融システムのぜい弱さを一刻も早く克服することが急務だ。

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