信販大手のオリエントコーポレーションは29日、不動産融資などで含み損を抱えた子会社4社を清算し、関連会社への貸し倒れ引当金の計上で損失が生じるため、02年3月期連結決算が160億円の最終赤字になると発表した。赤字は3年連続。この結果生じる欠損金を穴埋めするため、資本金749億円のうち519億円を減資する。
また、保有不動産が1200億円の含み損を抱えており、時価会計導入に備え、主取引行の第一勧業銀行に2000億円の優先株引き受けを要請した。第一勧銀は「協力の方向で検討する」と説明している。
赤字決算と支援要請の責任を取り新井裕会長、金井社長ら代表取締役3人を3月から当面、報酬ゼロとする。オリコ本体の社員5000人を4年で1250人削減することも発表した。
オリコはバブル期の不動産担保融資が不良債権化し、01年3月期にも巨額の特別損失を計上し、894億円の連結最終赤字となった。昨年3月に第一勧銀や取引先など27社に433億円の第三者割当増資を行って債務超過を回避しており、2年連続の支援要請となる。【今沢真】