【ワシントン=吉田透】米国の連邦政府債務の総額が4月初めに、議会が定めた上限を突破する恐れが出てきた。
議会がそれまでに上限引き上げに応じなければ政府は国債を発行できなくなり、最悪の場合支払い不能に陥る恐れがある。
ブッシュ大統領は即時引き上げを求めているが、議会での駆け引きの材料に使われており、今後の展開は予断を許さない状況だ。
連邦政府債務の上限は、財政の健全性を保つために議会が設けている。1997年に定めた現行の上限は5兆9500億ドル(約790億ドル)。
実際の債務残高は今月15日現在で約5兆9300億ドルに達している。米財務省によると、今月25日から今月末までに上限に達し、
社会保障関連の支出が集中する4月初めには枠を突破する可能性が高いという。
これまで議会は政府の要請に応じて上限の引き上げをすんなり承認するのが通例だった。
だが今回は来年度の予算法案作成を巡る共和党と民主党の対立激化にまきこまれ、承認の見通しが立っていない。
政府債務が上限を超え、連邦政府が支払い不能になると、政府機能が一部マヒしてしまう恐れもある。
米国では95年末から96年にかけて議会の対立で暫定予算が期限切れとなり、一部の政府機関の窓口を長期間閉鎖したことがある。
財務省関係者は「(95年末のような)混乱が再来しかねない」と警戒する。
財務省は支払い不能をなんとしても防ぐために、何らかの緊急避難的な資金調達手段を検討している。
アメリカが債務不履行?
これが実現したら、日本はひとたまりもないですね!