筑紫:アメリカでも日本経済の破綻が確実に近づいてきていると声が大きくなってきています。
ワシントン支局 向山:ワシントンでは日本の経済危機をテーマにしたシンポジウムがひんぱんに開かれています。全く根本的な問題は解決されていないというのが共通の認識です。
ブルッキングス研究所 エド・リンカーン主任研究員:
今の日本は、破綻の2時間前、夜の10時の段階だ。明日、あさって、崩壊はないが、危機は近づいてきている。
ナレータ:アメリカ金融界の頂点で活躍し、FRB連邦準備制度理事会の理事も勤めたマイヤー氏は、日本経済の現状と残された解決策についてこう語ります。
マイヤー前FRB理事:日本に残された金融政策はただ一つ、こっけいだけど円安しかない。
ナレータ:さらにマイヤー氏は、日本の銀行が機能していない現状では、通常の金融政策では効果がないと日銀政策を批判、物価上昇を目標にかかげるインフレターゲット政策の導入を求めました。
ブルッキングス研究所 エド・リンカーン主任研究員:
もう非常手段をとるときだ。インフレ目標はやる価値がある。たとえば、物価の3%上昇を目標にするんです。
ナレータ:アメリカのジャパン・ウオッチャーの間では、日本はなぜ、破綻をさけるため、デフレ懸念を払拭しないのかと、不安と不満がくすぶりつづけています