速水日銀総裁は、現段階で資金繰り破たん懸念の金融機関あるとは認識していない、と述べた。
参議院金融問題および経済活性化に関する特別委員会で、民主党の浅尾慶一郎氏の質問に答えたもの。
速水日銀総裁は、4月1日のペイオフ解禁以降、資金繰りによる破たんはないとないという認識か、との質問に対して、「現時点で資金繰りの破たん懸念があるという金融機関があるとは認識していない」と述べた。
速水日銀総裁は、「単なる風評だけの問題であって、健全性に問題のない、一時的な流動性支援で問題が解決できることが明らかな金融機関には、十分な流動性を供給する。その場合には、風評の解消によって、短期間で当該金融機関が自力で資金調達力を回復して日銀からの流動性供与も不要となる、ということがあると思う」と述べた。また、「日銀が流動性の供与を行った場合でも、政府による一連の対応策が効果を発揮して、金融システムの安定に対する疑問が解消していくことによって、日銀の流動性供与の必要性も消滅していくはずだと思う」と述べたうえで、「日銀としては、いわゆる特融を無期限、無制限に行っていくということは考えていない」と語った。