香川県や香川県警などが、物品購入の際に公金の支出額を水増しし、裏金としてプールしていたとして、国家公安委員会と警察庁などは28日、植松信一・県警本部長と歴代本部長3人を含む13人を減給などの処分にした。このほか県、県警、県教委も計2098人を処分した。県警による裏金作りの発覚による処分は全国で初めて。県や県警などの裏金の総額は1996年度から2001年末まで計約8億3500万円に上る。
処分を受けたのは、県が約4300人の職員のうち総務部長を含む1839人、県教委が教育長らを含む173人。県警関連は、国家公安委員会などによる処分を含め99人で、植松本部長は減給100分の20(1か月)、歴代本部長3人は減給や警察庁長官訓戒となった。
県関連では、プールされた60万―107万円を使い込むなどした福祉事務所の女性副主幹(57)と県税事務所の女性主任(30)を懲戒免職とした。県はこの2人と、使い込み発覚後に依願退職した元農業試験場副場長(58)を詐欺容疑などで同日、県警に告訴した。
県の複数部署や県警などが県庁生協で物品を購入する際、公金の支出額を水増し請求するなどして裏金を捻出(ねんしゅつ)、生協などにプールしていた。県庁生協の役員は県総務部長など県職員が兼ねていた。
県の調査では、県警、県教委を含む239部署のうち175部署が県庁生協に「預け金」を持っており、出先機関などと取引のある民間企業に預けていたケースもあった。
裏金の額は、県が6億6066万円、県警5383万円、県教委3563万円、外郭団体8498万円。