(回答先: アジア通貨バスケットに関するIMFの提案を検討したい=中国人民銀行総裁[東京 28日 ロイター] 投稿者 sanetomi 日時 2002 年 3 月 28 日 23:12:58)
中国人民銀行の戴相竜総裁は28日、東京都内で講演し、現在、事実上、固定されている人民元と米国ドルの為替レート交換を柔軟にするために、国際通貨基金(IMF)などが提唱している、いわゆる「通貨バスケット」制について「真剣に検討したい」と前向きな姿勢を見 せた。
この通貨バスケット制は、アジア通貨危機の教訓として、IMFなどが提唱しているもので、例えば、アジア域内の主要通貨である円、人民元などと国際通貨であるドルやユーロを一定の比率で組み合わせた「バスケット」を、アジア域内の決済通貨などとして活用しようというものだ。
同総裁は、為替レートは、主に市場需給によって決定されるもの、と述べながらも、外貨取引は、当局によって管理されているため、現在は市場実勢が完全に反映されていないと語った。
ただ、将来的に外貨保有規制の緩和などを通じ実勢を反映し、長期的には中国経済の拡大、国有企業改革などにより、人民元はさらに強い購買力を持つ通貨になるだろうと述べた。
国有商業銀行については「一番大きな問題は不良債権が多すぎる」と指摘したうえで、5年後には国際競争力を持った大型の商業銀行に変えたいと強調した。
具体的には、国家が過半を有する株式制商業銀行への移行、コーポレートガバナスの強化などにより、総資産に占める不良債権の割合を、現在の25%から、5年間で15%まで下げられると自信を示した。