いすゞ自動車は4月以降、今春闘で決まった7%の賃金カットにより住宅ローンなどの支払いが滞りそうな従業員に対し、緊急社内融資を始める。「春闘結果を理由に従来ローンに別枠を設けるケースは珍しい」(日経連企画広報部)という。
いすゞ労使は今月13日の一斉回答日、定期昇給分のみの賃上げと年間2.8カ月の一時金でいったん妥結。直後に経営側が7%のカットを提案し、22日に組合が受け入れた。定昇は約2%なので、実質的には約5%の賃下げになる。
この結果、住宅や教育ローンの返済に困る社員が続出する恐れがある。ローン返済が集中するボーナス月を中心に、当座をしのぐ低利の融資枠を設ける考えで、今週中に組合側に提案する。(09:13)