小泉首相は、金融不安、金融危機を起こさせないという小泉内閣の方針を堅持し、あらゆる手立てを講じると述べた。
2002年度予算成立を受けた記者会見で述べたもの。
予算成立をうけて小泉首相は、「予算を年度内に成立をはかることができたのは、国民にとって大変いいことだった」と述べたうえで、「これからも構造改革の円滑な実施に全力を尽くしたい」との決意を示した。
また首相は、「今後は、デフレ対策と経済活性化に向け、日銀と一体となって取り組んでいかないといけない。金融不安、危機をおこさせないという小泉内閣の方針を堅持し、あらゆる手立てを講じ、さらに手綱を緩めず、改革を進め、デフレ対策、経済再生への道筋を着実につけていきたい」と述べた。
4月から実施されるペイオフについても、「これにともなう不安をおこさせないよう、万全の対策を講じていきたい」との考えを示した。
さらに首相は、金融機関への公的資金投入など、金融対策について、「現在特別検査を進めている。これをさらに加速させ、4月には公表できるものもある。現時点で公的資金投入の必要はないが、必要よな事態がおこれば、大胆かつ柔軟に対応する」と述べた。
最近の株価動向に関連し、首相は、「株価は当面危機的な状況にないが、これは改革を緩めていいということではない。改革は加速していかなければならない。今回、予算を年度内成立させることができたのは、何よりの財政支出だ。さらに金融緩和、金融対策、証券市場活性化などを軌道に乗せていく」とも述べた。
一方、小泉内閣の支持率が低下していることについて、小泉首相は、「支持率が落ちたから不安定ということではない。今が一番安定している」と答えた。
そのうえで、内閣改造の可能性については、「安定しているなかで、当面考える必要はない」と述べた。