柳沢伯夫金融相は27日の参院予算委員会で、金融機関への公的資本注入問題に関して、「今日(こんにち)、預金保険法102条が想定するような金融秩序に極めて重大な懸念があると認識すべき状況にはない」と述べ、「公的資金について、102条を発動すべき状況にはない」と強調した。民主党の斉藤勁氏への答弁。
また金融相は、日本銀行の速水優総裁が公的資本注入に関して「不良債権処理の過程で金融システム全体に疑問が示されればタイミングを失せず早めの対応がいいと思う」と答弁したことに触れ、「私どもの認識と同じ」と述べた。
一方、塩川正十郎財務相は、設備投資減税に関して、加速償却と税額控除とでどちらがいいと思うのかとの質問に、「個人の意見としては、直接、税額控除の方が適切」との見解を示した。