日本銀行は26日、2月7、8日に開かれた政策委員会・金融政策決定会合の議事要旨を発表した。この時の決定会合では金融政策の運営方針を変更しなかったが、当時は株安、債券安、円安が同時に起きる「ミニ・トリプル安現象」が起きていたこともあり、金融システムの“3月危機”を警戒する声が相次いでいた。
ある審議委員は「98年に見られたような急激な流動性危機は日銀による流動性供給によって封じ込めているが、銀行株価の動向次第では、流動性面でどういう問題が出てくるか予断を許さない」と、危機感を示した。また、「銀行株の下落は不良債権の処理と最終的な損失規模の確定を早期に行うことを求める市場の警告である」と指摘し、不良債権の抜本処理に大胆に着手し、公的資本投入を早期に行うべきだと強く主張する審議委員もいた。
(3月26日23:10)