金地金の販売で国内最大手の田中貴金属工業は25日、2月の金の販売量が前年同月比九倍に膨らんだことを明らかにした。ペイオフ解禁を控え、金に一部の資金が流入する傾向が顕著だとしている。1年後にはペイオフの対象が普通預金にも拡大されることを受け、販売は引き続き高水準で推移すると同社ではみている。
同社は販売量を公表していないが、6割強の販売シェアと国内推計総販売量から推計すると2月の販売量は17トン前後に達したもよう。2月は日本の買いが国際価格の上昇を招き、海外高がさらに国内の先高ムードにつながった。
同社によると購入者の8割は新規購入者で、長期保有を前提にした人が大半という。購入者は20代から60代まで各世代に広がっており、3月以降も販売量は前年比4倍増のペースという。