2001年度のノーベル経済学賞を受賞した元世界銀行主任エコノミストのジョセフ・スティグリッツ米コロンビア大学教授は、国際通貨基金(IMF)が東南アジアで過去に犯した失敗をアルゼンチンで繰り返している、と批判した。
同教授は、IMFはアルゼンチン経済の落ち込みを悪化させるだけ、と予想している。
当地訪問の際に行ったロイター通信とのインタビューで述べたもの。
同教授はまた、アルゼンチンは問題が解決したと金融市場に信じさせるべく努力するよりも生産拡大に専心すべき、とした上で、「この危急状況に際して懸念すべきはインフレではなく、継続する高水準の失業率と社会的混乱だ」と述べた。
さらに、財政赤字が解消されれば投資家の信頼が戻ってくるというアルゼンチンに対するIMFの基本戦略は“非常にリスクの大きい戦略だ”と指摘した。