小林内閣府審議官は、マーケットは落ち着きを取り戻したとし、3月危機の可能性はほとんどなくなった、と述べた。
定例記者会見で述べたもの。
経済動向に関しては、「これからの景気動向にとって、設備投資が重要で、気になるところだ」と述べた。
小林審議官は、10−12月期GDP(国内総生産)統計で設備投資が大幅落ち込んだことや、今週発表された政策投資銀行の2月調査設備投資計画が前回8月調査に比べ大幅に下方修正されたことを挙げ、「今年度の落ち込みは、われわれの想定よりきつかった」とした。一方、来年度については、「先行き、どんどん悪くなる感じではない。政府経済見通しで想定した通り、(来年度)前半は厳しいが、後半には上がっていく姿を想定している」と述べた。
ただ、小林審議官は、「企業収益回復や景気回復期待感で、投資意欲が出ても、国内で投資するかアジアなどの生産拠点で投資するか気になるところだ。これは、為替レートと非常に関係があり、投資動向は引き続き注意深くみていく」と述べた。
この為替レートとの関係については、特定の水準感があるのではないとし、「従来は、為替の話は、輸出入や企業収益への影響だったが、アジアの競争力がついてきた結果、設備投資を中(国内)でするのか、外(海外)でするのかに影響するようになった点だ」との問題意識を示した。
米国経済については、「拡大局面に入っている」とした。