財務体質改善を進めている丸紅は20日、情報技術(IT)関連事業強化のため申請していた産業再生法の適用認定を同日、経済産業省から受けたと発表した。総合商社が適用認定を受けるのは初めて。
認定の対象となるのは、丸紅の子会社グローバルアクセスが提供する光ファイバー網と、それを使った大容量高速インターネットによる映像伝送事業。映像を安いコストで送れるため、警備監視ビジネスや、放送局向けのサービスとして投資、事業化する。期間は来年3月まで1年間。
認定によって、同社は日本政策投資銀行による同事業への融資を受けやすくなる。
丸紅は、2001年度末で2兆9000億円ある有利子負債を削減し、財務体質を強化する中期経営計画を実施中。IT関連はエネルギーなどとともに、重点事業に位置づけ、投資を集中している。