大手ゼネコン(総合建設会社)65社が加盟する日本建設業団体連合会(日建連)の平島治会長(大成建設会長)は20日の記者会見で、今後の受注環境について「政府のデフレ対策の効果があらわれ、建設市場が上向くまでには3年はかかる」と厳しい認識を示した。
加盟65社の2001年(暦年ベース)の工事受注総額は14兆8000億円で、ピークだった1991年の6割弱の水準まで落ち込んだ。平島会長は「2002年度は今年度に比べて1割程度減少し、2003年度もさらに縮小が続く」との見通しを示した。
建設業界では昨年末以来、準大手ゼネコンの青木建設と佐藤工業が法的整理に追い込まれたほか、主力取引銀行に債務免除や債務の株式化などの金融支援を要請するケースも相次いでいる。平島会長は「金融機関によるテコ入れはこれが最後と理解している」としたうえで、「あとは再建計画を実現すべく、各社が自主努力していくしかない」と強調した。