本日(3・20)午前NHK衛星1で放送された「スペインTVEニュース」は、トレドで、8年後の2010年創設を目指すEU+「地中海沿岸諸国」の自由貿易圏に向けての通商担当大臣の会議が開催されたことを報じた。
「TVEニュース」は、抗争が激化しているイスラエルとパレスチナの両国が揃って出席していることを特筆すべきことだと解説した。
出席した地中海沿岸諸国のリストは出なかったが、取り上げられた国は、イスラエルとパレスチナの他に、モロッコ・チュニジア・アルジェリア・エジプト・レバノンである。
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★ 米国は、鉄鋼のセーフガードを今日から正式に発令したし、南北アメリカの自由貿易圏を狙っている。
アジアは、中国が昨年のAPECで2010年をめどにしたアジア自由貿易圏を提唱している。日本は、シンガポールや韓国とのあいだで自由貿易関係をつくろうとしている。
どれも自由貿易という名称は付いているが、実態はブロック経済圏構想である。
戦後世界は、米国を盟主とする「自由貿易体制」から、地域別自由貿易圏を軸とした「新自由貿易体制」に移行しつつあるようだ。
日本政府は、“自由主義貿易の提唱は、一定の経済的条件を有する提唱国の保護主義である”という定理を忘れないように、この変動期を乗り越えて欲しいものだ。
くれぐれも、自由主義貿易が経済成長のための普遍的真理であるとか、米国は自由主義貿易を信奉しているとか思わないように...