電通総研が19日まとめた「第6回価値観国際比較調査」によると、日本人の3人に2人がペイオフ(定期預金などの払戻保証額を元本1000万円とその利息までとする措置)を認知していることが分かった。同制度を「知っている」と答えた日本人の割合は66.3%と調査対象5カ国で最も高く、2位には米国の58.9%が続いた。最も認知度の低いのが英国で17.5%。調査は昨年10月から11月にかけて東京、ニューヨーク、ロンドン、パリ、ベルリンの5都市で実施した。
同時に実施した預金保護に関する意識調査では、「預金の保護に税金は使うべきではない」と答えた割合が日本では23.9%と他国と比較して最も高かった。一方、米国で38.0%と最も高かった「税金を使っても全額保護すべき」が日本では18.8%と低水準にとどまった。ただ、欧米では「分からない」と答えた割合が比較的高いことから「ペイオフが実施される事態の具体的イメージがつかめないように見受けられる」(電通総研)という。