【ワシントン18日時事】米政府高官は18日、時事通信に対し、小泉内閣が進める構造改革に関して、「不良債権を見ると、完全に敗北した会社がいくつもあり、成功できそうな会社の邪魔になっている。その意味では100パーセント満足してはいない」と述べた。金融機関が、再建する見込みのない企業の不良債権処理を早急に進め、資金需要のある成長企業への融資を促すことが必要との認識を示したものだ。
同高官は「ブッシュ大統領が訪日した際の国会演説で、最も強調したかった点は競争の導入だ」と指摘。特に、「日本経済は本当の競争が必要だ。政府の役割は競争の邪魔をしないこと。小泉改革は進んでいるが、本当の競争(政策)はまだ導入されていない」と不満を示した。また、「政府が“麻薬”を使って、既に死んでいる会社を残すために、国民の税金を使うのはよくない」と述べ、銀行への公的資金の再注入は不要との考えを示した。 (時事通信)
[3月19日17時7分更新]