竹中平蔵経済財政担当相は19日の閣議後の会見で、「(増税は)税制改革の本意ではない。今の政権は徹底的に歳出を削減し、国民の負担を重くしないで資源配分を効率化しようとしている。税制改革のなかで今すぐ増税を持ち込む考えは全くない」と述べ、財政再建志向が強い政府税制調査会をけん制した。
竹中経財相は来日中のハバード米経済諮問委員会(CEA)委員長と18日に会談したことにも触れ、「税制は経済を活性化させるということで一致した。働く人のインセンティブ(動機付け)が重視されていなければならない」として、当面は税負担を高める考えのないことを強調した。
政府税調は、財政再建を進めるため将来の増税を視野に入れているが、経済財政諮問会議は経済の活性化を税制改革の前提としており、双方の思惑は一致していない。(