日本政策投資銀行が18日に発表した02年度の設備投資計画(2月時点)によると、全産業ベース(資本金10億円以上)では前年度実績見込み比で2.7%減と2年連続の減少となった。製造業は8.2%と大幅減で、特に情報技術(IT)関連の落ち込みが目立つ。非製造業は鉄道網整備や空港建設、首都圏の大型再開発など「都市再生」関連が下支えになり、0%の横ばいになっている。
製造業では、電気機械が汎用(はんよう)メモリーを中心に11.1%減、精密機械も半導体製造装置が落ち込んで6.3%減。プラズマディスプレー(PDP)など一部に前向きな姿勢も見えるが、全体では市場動向をにらんで投資の抑制や先送りが増えている。紙・パルプや鉄鋼も生産拠点の集約化や大型改修が一段落し、2ケタ減。
非製造業では電力・ガスで抑制基調が続くなか、新線や空港の建設本格化に伴って鉄道が21.7%増、倉庫・運輸関連も42.4%増と大幅な伸びとなった。不動産も1.8%の増加に転じる。(