本日(3・18)午前放送されたNHK衛星1の「BSニュース50」は、「産業空洞化調査」として次のような内容を報じた。
● 調査主体:日本政策投資銀行 調査対象:主な製造業208社
● 調査結果
1)海外進出及び進出先での事業拡大について
「検討している」が97社(46%)
2)1)で検討している企業に進出先は?
2/3の企業が中国を上げた
3)「中国」を選択する理由(複数回答)
上位二つ
★ 安い人件費
★ 現地生産製品の販売が有望
4)国内の生産設備
「今後減らす」が64%
BSニュースは、海外移転の動きが強まると締めくくった。
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★ 敗戦後、“日本経済復興”の名のもとで、優先的に資金や資源を配分され、輸出振興の補助策も受けてきた日本の製造業は、日本経済全体の利益を優先するのではなく、個別企業の利益を優先する動きを強めている。
このような動きが、「製品価格の下落余地」と「国内需要の低下」をもたらし、日本経済のデフレをより進めることになる。
しあkし、目先の最大限利益に突き動かされた製造業の中国進出は、手痛いしっぺ返しを受けるだろう。
本拠地である日本経済を疲弊させ、進出地の中国からは邪魔者として排除されていくことになるからである。
中国は、自国経済成長優先という政策目標のなかで日本企業の進出を認めているのであって、“自由主義”的価値観でそれを認めているわけではない。
中国企業が日本企業と伍して国際競争できるようになった分野から順次、日本企業は中国から撤退せざるを得なくなるだろう。
苦境にある日本経済をさらに苦境に陥れるような行動を採る企業がどういう末路を歩もうと知ったことではないが...
中国の安い人件費に頼らなければ競争力が維持できないような企業は、どのみちダメになる企業である。