国際決済銀行(BIS)が発表した外国為替・デリバティブ(金融派生商品)市場に関する調査(最終版)によると、外国為替・金利デリバティブの1日当たりの取引高は、1998−2001年の3年間で10%増加し、約1兆4000億ドルとなった。
ただ95~98年と比べると、取引高の増加ペースは鈍っている。
地域別では、世界最大のデリバティブ取引高を誇るロンドンが、2位のニューヨークとの差をさらに広げる一方、3位には、東京に代わってフランクフルトが浮上した。4位は東京、5位はパリ、6位はシンガポール、7位はチューリヒ。
従来型の外国為替売買高は、98年−2001年の3年間で約20%減少し、1日当たり1兆2000億ドルとなった。
また店頭デリバティブ市場の取引高(在来型の外国為替を含む)は、1日当たり1兆3870億ドルとなった。
BISは、「(デリバティブ)市場の拡大ペースは、1日当たりの取引高が44%増加した95−98年と比べて、大幅に減速した」とする一方、金利関連商品の取引が大幅に増加したことも指摘した。
また、地域別の取引高については、「ユーロ導入と欧州中央銀行の設立で、フランクフルトが恩恵を受けたとみられる」との見解を示した。
金利関連商品は、85%増の4890億ドル。店頭デリバティブ市場全体に占める割合は、98年の21%から35%に上昇した。特に、金利スワップの伸びが顕著だった。
店頭デリバティブ市場の想定元本は、3年間で38%増加し、2001年6月末時点で、約100兆ドルとなった。95−98年の増加率は52%だった。