日本マクドナルドは大量出店戦略を見直す。2002年12月期に過去最多の130店を閉鎖する。BSE(牛海綿状脳症、狂牛病)の影響などで客離れと売り上げ不振が続き、収支の悪化した店が大幅に増えたため。新規出店も抑制していく。先月の平日半額セールの打ち切りに続く方針転換となり、「デフレの勝ち組」といわれた同社も成長に陰りが見えてきた。
一方、今期の新規出店数は220と、前年に比べ23%抑制。今期の純増店舗数は前期比6割減の90店となる。「2010年代に1万店に増やし、外食市場でシェア5%を獲得する」(藤田田社長)方針のもと、1995年以降は約 300-500店の新規出店を続けてきた。閉鎖店舗はこれまで年間40-60店にとどまっていた。
「売り上げ低迷が続いており、収益性の高い店へ経営資源を集中する必要がある」(同社)と判断した。既存店売上高は2月まで5カ月連続で前年比マイナス。収益改善に向けて2月14日には価格改定に 踏み切った。国内店舗数は3822店(昨年末時点)あるが、来期以降も収益性を重視して商圏ごとに店舗の再配置を進めていく。